店員に詰め寄るのではなく、
(店舗の)在庫に期待するだけでなく、
(消毒の)正しい知識を(脳内に)響かせなければならない
(辻仁成・著『冷静と情熱のあいだ Blu』より、一部引用・改変)
どうも、皆さん。
暑い夏より、寒い秋冬を心から愛する現役登販
もずく( @mozuku_on7sea )です。
今回は、久しぶりに
《登録販売者マンガ 新型コロナ編》をお届け。
コロナ禍のドラッグストアで起きた
あんな事やこんな事を描いた話を
順次お届けしていく”特別編”です。
【新型コロナ編:第5話】となる今回は
前回での予告通り、時系列は引き続き過去。
特定の商品が不足していた時期の話をお届けします。
棚が一気にガラ空きになっちゃって…
大変だったなぁ、色々な意味で(意味深)
それでは、過去へと潜ってみましょう…。
目次
《登録販売者マンガ》新型コロナ編:手の章『消毒と清潔のあいだ』
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
【手の章:消毒と清潔のあいだ】解説
1〜3コマ目・6コマ目
★”アルコール消毒系”商品、一斉駆逐!
平時は、滅多に欠品を生じず
在庫が豊富であった”アルコール消毒”関連商品。
『県内初の感染者を確認』というニュースによって、
それまでの平穏は一気に打ち破られました…。
目を疑うような速さで爆発的に商品が売れて、
瞬く間に品切れに。
その感染力を失わせる手段の
1つだから…だね。
『アルコール』『エタノール』の名を冠するモノは、
短期間で一気に姿を消してしまいました…。
消毒に使う場合は薄める必要がある
『無水アルコール』だろうと、お構いナッシング!
全国的な需要増大→全国的な品薄によって、”発注”もストップ。
何だか既視感が…?
★助手・カエデの既視感の正体 ⇒ コチラ
”ノンアルコール”の商品だけが、ポツンと棚に残っている…
という異様な光景を、しばらくの間眺める事に。
『耳にタコができる』レベルだったZE…(白目)
ただひたすら、怖いな…。
★えっ?そんなモノまで…?
どういうワケか、
- 精製水
- アルコール消毒綿(酒精綿)
までもが売場から姿を消してしまったんです。
コレには
手指消毒に適さない高濃度のアルコールを
精製水で希釈して消毒液を作る方法が、ネット等で広まった
事が背景にあったんだとか。
精製水は様々な用途に使える便利なモノですが、
普段はそこまで売れるモノではないので
この現象にはビックリしましたよ~。
↑供給が回復し、今は普通に買う事が可能に。
アルコール消毒綿(酒精綿)は、
アルコール消毒系商品の需要増大が
飛び火したようなカタチで品切れに…。
『精製水』『アルコール消毒綿』が
品切れになった事に対して、
元看護師であるもずくは
ある”強烈な懸念”を抱く事に…。
4〜5コマ目・7~8コマ目
★必要な人に届かない事案、発生!
普段、店頭に置いてても
毎日たくさん売れるワケでは無い
蒸留水とアルコール消毒綿。
実は、在宅で医療処置や
医療機器を必要とする人にとっては
必要不可欠な超・重要アイテムなんです!
人工呼吸器等に精製水が必要な理由はコチラ↓
健康な人の呼吸では、吸い込んだ空気は気道を通る際、
温められた上、加湿された状態で肺に送られる。
乾燥した空気が直接入って、気道や肺が損傷するのを防ぐためだ。
同様の理由で、人工呼吸器で酸素を体内へ送り込む際には、加温加湿する必要がある。
水道水に含まれる不純物(ミネラル等)が
機器の正常動作の妨げや破損のリスクとなるため、多くの人工呼吸器メーカーでは
不純物が取り除かれた精製水の使用を推奨している。
(毎日新聞 2020年4月27日 掲載『精製水買い占めで品薄、人工呼吸器使う難病患者に戸惑い』より、一部引用・一部改変および追記)
そして、アルコール消毒綿は
注射などの医療処置をする時や
医療器具の消毒に必須のアイテム。
諸々の消毒ができないので 本当に!困るんだよぉぉぉ!(by.元看護師)
不潔な状態での医療処置の実施、
不潔な医療器具の使用は
常にリスクが付き纏うことに…。
『本当に必要とする人に、必要なモノが行き渡らない』という
異常な事態に、流石のもずくも戦慄しました。
新型コロナ、恐るべし…!
★《手洗い》への意識改革
激レア商品となったアルコール消毒剤の代わりに、
石鹸やハンドソープでの手洗いを勧めたものの…
当初は呆気なく突っぱねられ、
見向きもされませんでした…が!!
しばらくすると爆売れし始めて、
見事に棚および在庫一掃!!
見事なまでの『手のひら返し』に
当時は言葉を失いましたね…(白目)
コレには売場担当者もビックリ。
360°動くんじゃないかと思うくらい、 手のひら返しっぷりがスゲェwwww
↑現在は普通に買えます。
『with コロナ』の生活における必需品!
売場担当者曰く、
コロナ禍以前は、こんな事はなかった。 そんなに売れるモノでもなかった。 下手したら、薄らホコリ積もってたし…ww
…との事。
厚生労働省も↓のように啓発活動してますし、
この“コロナ禍”で、人々の意識が
大きく変わったんでしょうねぇ。
風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に
お一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。
感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
(厚生労働省『国民の皆様へ(新型コロナウイルス感染症)』より、一部引用)
流水と石鹸を用いた手洗いは、感染予防の基本。
元医療従事者のもずくは、“コロナ禍”以前から
こまめに手洗いをしてましたが…
“コロナ禍”以前、非医療従事者の一般の方々は
手洗いに対して、そこまで意識を
高く持ってなかったのかも?
“手洗い”への意識は高くなかったな… やったとしても、 『水でチョチョッと洗って、ハイ終了〜♪』みたいなww
綺麗なモノじゃないのにww
9〜11コマ
★アルコール手指消毒剤を巡る攻防
現在では、店の出入口付近に設置してあるのを
よく見かける『アルコール手指消毒剤』。
“コロナ禍”初期の
アルコール消毒剤が希少だった時期は、
来店者用に設置したモノでも
しれっと盗まれるリスクがあったんです…!
もはや手段を選ばなくなる…。 なりふり構わず牙を剥く…。 生き残るために、“獣”のように、ね…(遠い目)
(↑さり気な〜く、何かの“フラグ”を立てていくもずく)
なので、盗難防止のために
やむを得ず強硬手段(鍵と鎖)で固定されてました。
↑現在では、難なく入手できる“アルコール消毒剤”。
“コロナ禍”で不足した時期には、
名前を聞いた事もないメーカーの製品が
時々入荷していました。
よく見てみると、まぁまぁ強気な価格設定のモノから
アルコール濃度が書いていないモノ(!)まで、実に様々。
(入荷した商品の中には、有名なメーカー製造の
ちゃんとした商品もモチロンあったんですが…)
売れると思ってるのか…。 混乱に乗じて、何て悪どい商売…!
何かしら問題のある商品に関しては、消費者庁が
製造業者に対して『措置命令』等を出している模様。
遂に“措置命令”をくらってたねぇ。
怪しい商品には手を出さず、
一度立ち止まってみるのが◎。
感染予防を謳うアヤシイ商売が
《火事場泥棒》的なビジネスとして成り立つほど、
“新型コロナ”が社会にもたらした混乱や影響は大きい
…という事実を、↑の件で実感させられました…。
終わりに【次回予告含む】
以上、《登録販売者マンガ》新型コロナ編『手の章』 を
お送りしました。
~~~次回予告~~~
次回は、外部メディアへの寄稿記事の執筆のため
ブログ更新を約1ヶ月お休みさせて頂きます。
《2023.2.追記》寄稿記事、できました。
看護学生・看護師向けですが
”登録販売者”の方も読める内容に仕上がってます。
是非ポチっとどうぞ~。
★【看護師系メディア寄稿】クスリに関する話
★過去の寄稿記事を読みたい方はコチラから↓
”登販マンガ”の方は、次回も《新型コロナ編》をお届け。
次回も、引き続き過去のお話。
真夏の暑い時期、《ある報道》をキッカケに
特定の商品が一気に爆売れした事件の話をお届けします。
お楽しみに~。
という具合で以上、もずくがお送りしましたー。
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