どうも、皆さん。
ブラック部活反対派のもずくです。
数多の”ブラック部活”が存在するのか…?
今回は、ある書籍の読書レビューと絡めて
部活の『長時間練習』に対する疑問・個人的意見を
文章化してお届け。
もずくの”軽い毒舌”に注意をww
それでは、今回もブラック部活を
バッサバッサと斬り捨てていきます!
これまでのオピニオン系記事はコチラ。↓
- 演奏スキル/知識/ノウハウの発信~ブラック部活と絡めた考察~
- 【オピニオン系記事】製造業の不正の裏側に潜むモノを考察
目次
”サッカー逆境の監督学”から、部活の『練習時間』について考える
今回、もずくが読書レビューしていく書籍はコチラ。↓
”一日二時間の練習(!)で狙う全国優勝”って
凄いですよね!
以下、印象的な文章をいくつか本文より抜粋。↓
勝ちたい、全国優勝したいという気持ちともう一つ、
自分たちがやりたいサッカーの明確なイメージ。
この二つがエネルギーの源になるんです。
そういったものがあれば、制約や逆境を逆手に取ったアイデアは
自然と生まれてくるんじゃないでしょうか。
わたしたちがいつも参考にするのは、いい映像です。
最新のシステムを取り入れたゲーム、古典になるような理想のゲーム。
それが子どもたちのイメージをつくります。
(中略)だから、ひとつの方法として、
私たちのように”バルセロナのサッカーをそのままやろう”という方法は
大いにありだと思います。むしろ、それこそが効率的な方法でしょう。
私にとって基礎技術トレーニングとは、
「意識的な動作を反復トレーニングによって無意識化すること」です。
このとき大切にしているのが、”正しいフォーム”で行うということ。
基礎トレーニングという言葉が合っているのかどうかわかりませんが、
テクニックのトレーニングというのは、私はもっともシンプルな形で
やらせます。(中略)フォームを固めるのが目的なんだから、
昔ながらの1対1の対面パスでいいんです。
(中略)じゃあ、動きながらのコントロールは
どうやって身につけるの?ってなるかもしれませんが、
そのトレーニングはゲーム以外にないでしょう。
基礎こそ大切なんだから、ここに指導者は
もっとも集中しなくてはいけません。
本当に基礎的な練習と基礎テクニックを磨く練習、あとはゲーム。
それが練習の3本柱になります。
メンタルの状態としてもっとも避けるべき状態、私が嫌な状態というのは、
子どもがサッカーを嫌いになってしまうということです。
こんなに楽しいサッカーというスポーツを
嫌いになってしまうことがあるとしたら、本当に不幸なことですよ。
この本で取り上げられている
『國學院久我山高校サッカー部』。
この部活、実は”制約”が山のようにあります。
詳細は後述しますね。
”根性論”がもたらした数多くの災厄
Twitterで、こんな意見に出会いました。
以下、ツイートをいくつか引用。↓
部活はブラック企業管理職の温床だ。
<部活動>年内にも学会設立 「ブラック」実態論議、提言へ(毎日新聞) – Yahoo!ニュース https://t.co/a1dDDoMYOU @YahooNewsTopics— blackworker_t (@darkworker_t) 2017年10月30日
こういう掲示やプリントをたくさん目にしてきました。
勝者あれば敗者あり。
勝つの反対が「弱小」なことには悲しささえ覚えます。
日本の部活動教育は、どこかで大きく道を間違えてしまったようです。 https://t.co/a5XQc4SDDn— 高橋秀典 (@hidefl2710) 2017年10月28日
概ね部活では「理不尽を受け入れろ」という意識を培います。逃げることは悪であり、先輩や顧問への反抗は許されず、休むことは怠惰であると判断される…これらはブラック企業が嬉々として欲しがる人材の育成に繋がります。根性論や自己犠牲を必要以上に美談とすることは、生徒の将来を潰しかねません。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) 2017年10月28日
子供達の死因
10~14歳:2位 自殺
15~19歳:1位 自殺子供は #ブラック部活 若者は #ブラック企業 のために命を絶つ。
北朝鮮のミサイルよりも日本人を殺しているのは「日常」という名の戦場です https://t.co/rT0HaGnjIe— ホワイト労働を広める会 (@WhiteworkJP) 2017年10月30日
苦しみを声に出させない学校教育は、過酷な労働環境でも耐え抜けっていうブラック企業にも通じるって話。黒髪強要に通じる話。
【情報労連リポート】「内田 良 – 苦しみを声に出させない「ブラック部活」と「ブラック企業」の共通点」 https://t.co/oThm5Jxitu
— つしまようへい (@yohei_tsushima) 2017年10月29日
要するに、
『ブラック部活=ブラック企業の温床』という事ですね。
おそらく、その根底には以下のような常識が
まかり通っているからかと。↓
- 練習は質より量!長時間練習こそ上手くなるための善である!
- 泣いて強くなるんだ!
- 根性出せ!気合を出せ!
今や時代錯誤の昔の”スポ根”かい?
こういった常識が、長時間労働や
『気持ち、心構えをしっかりして乗り切れ!』
という”精神論”に繋がっていくんですね。
”精神論”だけでは、どうにもならない問題も多いのに…。
ソレがまかり通っていても、
やっていける人はいるかもしれません。
しかし、心身共に消耗してしまい、
病気になってしまう人も多数いるのが現状。
「新国立競技場」の建設で長時間労働を強いられて、
過労で自殺した若者がいました。
・日本経済新聞⇒新国立で過労自殺、時間外200時間を会社「把握せず」
耳に新しいところでは、NHKの記者も
過労で亡くなっていますよ!
・時事ドットコムニュース⇒記者の過労死を公表=4年前、超勤159時間-NHK
(*リンク切れのため、現在は閲覧不可)
中学・高校の部活でも、キツイ環境が原因で
辞めてしまう人もいます。
精神的な暴力を振るったりする風潮が嫌で
部活を辞めてしまった人を、実際に数人知っていますよ。
退部どころか不登校になってしまった…。
実録!ある部活の合宿地獄絵図
ココで、もずくがカエデ氏から聞いた
『ある部活の合宿の現状』を白日の下に
曝していきます!モチロン実話。
その部活の合宿は、「常識」では考えられない練習様式が
伝統として長く残っているのだとか。
以下、その合宿での練習内容です。
注意*:衝撃的な内容が多分に含まれます。
(人によっては、胸糞悪くなるかもしれません…)
そんな時は、適宜読み飛ばしてくださいね。
↓
【ある部活の合宿風景】
~裏テーマ:長時間練習上等!睡眠時間返上!~
・朝から晩まで練習!
・晩どころか、次の日の朝まで練習!
・睡眠時間?…ホントに「ちょっとだけ」よ~ん(約2、3時間)♪
・楽譜と長時間見つめ合って、恋が芽生えるどころか
「視界に音符が混ざって見える」症状を発するケースあり。
しかも、その発症を異常とは見なされない。
完全に”幻視”の一つですな…
・練習中に睡魔に屈すると、他の部員から怒られる。
・体調不良者もチラホラ。
・合宿最終日前夜に、飲み会を開催。(前夜祭…?)
・飲み会の翌朝に合宿恒例『吹き逃げ*』実施。
(補足*…曲を一通りノンストップで通す事)
・管楽器奏者の中には、唇を損傷する人も。
・パート練習を途中で切り上げたら『早い』と言われる。
長時間練習が『暗黙の了承』の上に成り立っている。
…まさに、想像しただけで吐き気を催す『地獄絵図』!
中には、”医療従事者”を志す者も数多くいたそうですが、
誰一人としてこの環境に異論を唱えないんだとか。
止めなさいよ…”医療従事者”なら尚更!
それどころか、長時間の練習で疲弊した身体に
アルコールを流し込んで、醜態を曝す部員まで…。
…「古からの悪しき慣習」とは、まさにコレ。
まるで何かに洗脳されたかのように、この合宿様式は
次世代へ受け継がれてゆくのです!
もずくは、背筋が凍りましたね。
…果たして、心身の”不健全な消耗”を強いられる環境で、
良いパフォーマンスが生まれるんでしょうか?
キツイ練習をする事=成果を上げる術なのか?
”強い気持ち”だけで、成果は出せるのか?
そんな疑問を持っていた時に、今回紹介する本に
出会いました。
短時間練習で成果を出す画期的アイディア
長時間練習の害悪っぷり、お分かり頂けたでしょうか?
本当に恐ろしいですね…。
さて、お待たせしました。ココからが
記事冒頭で紹介した書籍の読書レビューです。
この本で取り上げているのは、國學院久我山高校サッカー部。
ココは「第94回全国高校サッカー選手権」で
準優勝(!)したチームです。
決勝では、サッカー強豪校の一つ・東福岡高校に
敗れましたが、前橋育英高校や青森山田高校といった
強豪校を破った上での準優勝なんですよ!
スゴイですね~。
しかし、國學院久我山高校サッカー部は
設備等が充実したサッカー強豪校ではありません。
國學院久我山高校は、実は全国でも屈指の進学校。
練習できるスペースは
通常のピッチ1面分ほどのみ。
しかも、そこを野球部と分け合って
使用(!)しているんだとか。
更に、活動時間にも制限アリ。
練習時間は二時間程。
私立高校の部活強豪校において
あるあるな”十分すぎる環境”…ではないんです。
普通の公立高校とあまり変わらない?
吹奏楽部で言えば…18時までしか練習できず、
そこまで広くない音楽室が練習場。
しかも、そこを合唱部と分け合って使用している
…みたいな感じでしょうか。
コレ、実に厳しい”制約”なんですよ。
そんな彼らが、どうやって勝てるようになったのか。
どうやら、基礎トレーニングを短時間で丁寧にやって
あとは実戦形式で技術等を磨く…というのを
やっている模様。
更に、試合の映像を見せて、
理想とするチームを真似るというのも
やっているみたいですよ。
”真似る”という事だからねぇ。
この本は、制約が多い中で
成果を上げるためのアイディアや
考え方が詰まった一冊です。オススメ!↓
当ブログでは【吹奏楽の練習アイディア】シリーズと題して、
楽器経験豊富な”もずく”と”カエデ”による
練習アイディアを載せた記事をupしています。
参考に、コチラも併せてどうぞ。↓
- 吹奏楽の練習アイディアその1 ~録音・録画のすゝめ~
- 吹奏楽の練習アイディアその2~楽器にしっかり息を入れる~
- 吹奏楽の練習アイディアその3 ~管楽器演奏のための呼吸~
- 吹奏楽の練習アイディアその4~発音~
- 吹奏楽の練習アイディアその5~低音楽器の重要性/音の出だし~
- 吹奏楽の練習アイディア【番外編】~楽器を使わない練習~
- 練習・トレーニングの質upの重要性~練習は裏切る?~
まとめ:「アンチ長時間練習」「アンチ根性論」を叫ぶ
もずく個人としては、
心身共に疲弊する長時間練習ではなく、
《短時間で成果を出せるよう
効率よく練習していく方法》を推していきます。
非効率的な長時間練習の行きつく先に、
ロクなモノは無いですから。
あと、時代遅れな”根性論”は
是非とも廃れて消滅して頂きたい!
ソレを声高らかに唱える人も、
時代に即した考えを新たに取り入れましょうよ。
”精神論”だけでは、本当にどうにもならないのですから。
上述のオススメ本の文中にもあるように、
『部員が、その競技を嫌いになってしまったら
本当に不幸な事だ』と、もずくも思うのでした。
終わりに
以上、『サッカー逆境の監督学』読書レビューと絡めた
部活の『長時間練習』に対する疑問・個人的意見を
お届けしました。
いかがでしたか?
この記事に対する意見等ありましたら、
お気軽にコメント欄にてどうぞ!
(もずくの性格は、そんなに悪くないので
臆せずコメントどうぞww)
もずくの各種SNSも、ご活用くださいね。
という具合で以上、もずくがお送りしましたー。
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